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プロメテウス [迷画ギャラリー]

プロメテウス.jpg

 東洋的解釈?(笑)


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プロメテウス ◆ Prometheus [いんぷれっしょん]

プロメテウス.jpeg  鳴り物入りで公開された巨匠リドリー・スコットの「プロメテウス」が、意外に評判が良く無い。 曰く「前期待が大きすぎてしまったのでちょっと・・」 曰く 「まとまりなく、テーマがよく解らない。」、曰く「はらはら感少なし。」「リアリティやストーリーの必然性に難あり。」等々。 でも、あの歴史に残るSFの名作を世に送り出した監督が、そのような一言で一蹴される薄っぺらいものを作るのだろうかという疑問をぬぐい去れず、本質や裏側を読み解く手がかりを探してみた。

 タイトルに使われているプロメテウスとはギリシャ神話に登場する神。人間に火を与えた罰として、生きながらにはらわたをハゲタカについばまれる責め苦を追う。不死身の身だからその苦しみは永遠に続くというキツイお話。好奇心や権力者の意図に沿わない行為の代償は時に重いという教訓か?

テーマその1 エイリアンのプリークェルなのか? やや疑問は残るがほぼ間違いないだろう。最後に「エンジニア」の胸をブチ破ってから出て来たヤツは、紛れもないエイリアンのプロトタイプだ。それがいつ体内に侵入したかははっきり描かれていないが、ショウの体内から手術で取り出された後成長し、直前に襲ってきたそれまでのイカ型とは形状が明らかに違い、私達が知っているあの形にほぼ近い。劇中、元々生物兵器として生み出されたとのではいう仮説も、説得力はありそうだ。しかし、オリジナルエイリアンでノストロモ号が最初に遭遇した惑星はLV-426だから、今回の舞台惑星とは違う。変異したエイリアンがどのように増殖していって拡散していったのかなど、その辺の説明や整合性は次作以降に持ち越された形だ。

テーマその2 人類の創造主はエンジニアなのか? いろいろな資料から推理すると、監督の意図がおぼろげに見えてくる。
●スコット監督は、エーリッヒ・フォン・デニケンの「古代宇宙飛行士説」から影響を受けたことを認めている。 およそ科学的とは言い難い説だが、SFのモチーフとしては面白く昔から頻繁に取り上げられている。冒頭、原始の地球のような惑星で、人間型宇宙人が黒い液体を飲むとその体が変異し、ばらばらになったDNAが飛び散る・・・というシークエンスは、この説をベースにしているのだろう。男(多分)がひとりそのような行為に及んだ必然性や、これが人類誕生の引き金になったのかということに明確な言及はないが、私達の常識となっている進化論を否定し、何者かの意思によって人類の起源が形作られたということを表している。だとすればこんな仮説も成り立つ。その男は何かの罪人で、罰として自らの肉体を破壊させられた。そして、その罪人(悪人)の遺伝子を引き継ぐ人類は、残忍さや利己主義を持って誕生しているから、常に争いをやめられない宿命にある・・。
●プロメテウス号が目指した惑星LVー233=旧約聖書レビ記第22章 Leviticus 22:3 から引用しているらしい。そこの記述は「彼らに言いなさい、『あなたがたの代々の子孫のうち、だれでも、イスラエルの人々が主にささげる聖なる物に、汚れた身をもって近づく者があれば、その人はわたしの前から断たれるであろう。わたしは主である。」本作のテーマに沿った内容ではなかろうか。
●エンジニアが人類誕生の起源に関わっているとすれば、聖書の記述との整合性はという疑問も湧いてくるが、そのあたりは、コンサバティブな西洋人にとっては少なくとも進化論よりは受け入れられやすい概念なんだろう。

このように見てみると、キリスト教的考え方にある背景が色濃く、日本人には馴染みにくいから、テーマが解りにくいとか、理解しがたいとかいった感想を持つのもあながち的外れとは言えないかも知れない。しかし、進化論を信じる米国人はわずかかしかおらず、半数近くの米国人が、人類は神が創造したと信じているという報告などを見ると、この理屈は説得力を持つ。 スコット監督の母国英国や、活動の拠点米国は、日本人の私達が思う以上に伝統的な価値観を重んじてきた国だ。だからこそ宗教の持つ意味も大きく、そこへの回帰を意図して本作が作られたとすれば、その背景に横たわる伝統に根ざした旧い価値観の崩壊、泥沼化する文明の対立が呼び起こす無力感などからの脱却を望むという意図があるのかもしれない。

テーマその3 それにしても残る疑問 古代の遺跡から発見された星座のような壁画を、ショウとホロウェイはなぜ招待状と思ったのか?そして、それを人類の起源を解き明かす鍵と思った根拠は?アンドロイドデイヴィッドが、謎の液体をホロウェイに飲ませた理由。焼き殺されたホロウェイがゾンビのごとく復活した理由。イカ型エイリアンとの関係。エンジニア達が地球を滅ぼそうとしている理由。船長と副操縦士が、突然人類愛に奮い立ち、自らの命を賭してカミカゼ攻撃を仕掛けた必然性への言及。オリジナルエイリアンで登場した「スペース・ジョッキー」の化石は、エンジニア達と同じ種なのか?

  こうした疑問点の多くが、私達の作品への評価を下げている大きな理由の一つだろう。想像力を喚起する疑問というより、投げ出しっぱなしの曖昧さとも取れるから、全体としてテーマがぼやけていると思われるのはうなずける。人類起源という大きなテーマをと大上段に構えている割には、パニック映画のようでもあるし、そのサスペンス度はエイリアンほどではない。さすがの巨匠も焼きが回ったかと思われても致し方ないところか。しかし、ストーリーや映像表現、登場人物などは既視感があり、未知の体験や体験に興奮するんだというというような期待には答えてくれないが、もう少し引いて、次作に見えてくるであろう新たな何かに期待するとすれば、十分に満足感が得られるだろうと思うがいかがだろう。少なくとも私は、ショウとデイヴィッドが行き着く次の目的地を見てみたいと強い期待感を持った。 

2012/9/22 109シネマズグランベリーモールにて


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アベンジャーズ ◆ Marvel's The Avengers [いんぷれっしょん]

あべんじゃーず.jpeg 娯楽作品を、ごく大ざっぱにカテゴリー分けするとしたら、等身大の人物の身近なエピソードをモチーフにしたものと、超人的な能力を持ったヒーローを主役に据え、現実離れした設定にしたものという分類があり得るだろう。(都合により、人間以外の動物などが主役のものには目を向けない) 

 前者代表が邦画の「寅さん」シリーズのようなものとすれば、このアベンジャーズは、究極の後者だ。しかも並居る6人の超人は、全員が主役なのだから、それらが束になって登場する本作は、配給側の放つ嫌らしいくらいの自信に充ち満ちている「これが映画だ!」というコピーにも一定の説得力はある。ハリウッド以外では制作不可能、映画史上最も豪華絢爛の地位を占めるであろうSF大作は、予想に違わず、超が付くほどのスピード感と、ド派手なアクションで魅了してくれた。 確かに「これも映画だ」った。

 今回映画化されたヒーロー達のなかで最も登場が早かったのが「ハルク」で2003年 次いで「アイアンマン」の2008年 「ソー」、「キャプテンアメリカ」と続いている。これらの作品群のなかで、アベンジャーズが意識されているのはアイアンマンからで、S.H.I.E.L.D.の登場と共に、こういった企画が進んでいたのだろうことは容易に想像が付く。ちなみに、最初のハルクは、制作スタジオも現在のマーベルではなくユニバーサルなので、あとから付け足されたのだろう。(バナー博士のキャスティングも制作される毎変わってるし)

 さて、その内容はというと、故郷を追われたソーの義弟ロキが、宇宙人と組んで地球を支配しようと企む。そのために、神の国と地球とを出入りするトンネルを開けるために必要なエネルギー源、コズミックキューブを奪うためいろいろな策略を巡らすというのが前半。そして、後半は宇宙人の軍隊が地球に舞い降りてきて、ヒーロー達と全面バトルを繰り広げるというのが見せ場になる。要するに、壮大な兄弟げんかに巻き込まれた地球(アメリカ)のヒーロー達ということだ。前提となる過去のエピソードや設定を忘れてしったという方々には、親切な基礎知識解説サイトもあるので心配いらない。

  しかし、他の団体ヒーローものとはいささか違うのが、もともと真打ち級の役者ばかりが揃っている上に、それぞれが個人的な事情も抱えているので、いくら地球の危機とはいえ、すんなりチームワークで乗り切ろうという方向に行かないところだ。やけにリアリティがあって面白い。あるいは、権力者の打算が見え隠れするような微妙な演出も、大人の目を意識しているのは明らか。詰まるところ、大人も子供も楽しめる作品なら二倍儲かるだろうから、投資戦略として非常に正しい。お子様向けと大人無向けをはっきり分けていたり、たまに二股かけてもずっこけまくる日本国内の映画製作会社も是非見習うべきだ。 

 そして、更に舌を巻くのは、これだけのヒーローを集めておいて、その描き方が非常にバランスが取れているところだ。キャスティングには順番が付けられているので、スターク=アイアンマンが一応トップにクレジットされてはいるが、活躍シーンのボリューム、深さ、そして何よりかっこよさは、全てのヒーローにほぼ同量割り当てられている。誰かが主役で、その他大勢的で無いところは、こういった作品の中では図抜けているのではなかろうか。これまで映画化されていなくて脇役になりかねないヒーロー、ホーク・アイと、ブラック・ウィドゥもにも、過去のエピソード披露や、敵に洗脳されるという設定をすることで存在感を高めるあたりは、ニクイとしか言いようがない。

 それにしても、もともとコミックにあった設定とはいえ、こんな豪華絢爛な映画を作ってしまうアメリカの映画産業は、ハリウッドの斜陽が伝えられ久しい今日においてさえ、まだまだ追随を許さない資金力とパワーの凄さを見せつけられると、脱帽するばかりだ。何たって、出演したヒーローの役者一人のギャラだけでも、庶民の稼ぐ一生分を軽く凌駕する金額だろうから、その合算額など想像したくもない。

 こうして、マーベルヒーロー軍団の顔見せ興行的な本作の次には、当然続編が企画されるだろうから、それまでの間に、例えばキャプテンアメリカのスーツを、スターク社の技術でもっと武装するとか、バナー博士が変身しても理性を無くさないような新薬を開発するとか、チームとしての戦闘力アップを図っておいてもらいたいものだ。で、次回作に期待する最も肝心な点は、もっと強力な敵を寄こしてくれ・・というところだな。

オマケ:この作品でIMAXシアターの初体験をしました。スゴイ!3Dに最適化されたとは思えない映像は、イマイチしょぼかったけど、あのでっかいスクリーンと、スーパー音響に包まれるような感覚はクセになりますね。初めてサラウンドを体験したときに匹敵する驚きでした。

オマケ2:アイアンマンがミサイルを抱いて宇宙に飛び出した後力尽きて落ちてくるシークエンスは、あの国産名作漫画サイボーグ009と002が、ブラックゴーストと差し違えるラストを彷彿とさせ、別の意味でじーんとしてしまいました。

2012/09/13 109シネマズグランベリーモールにて


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最強のふたり ◆ Intouchables [いんぷれっしょん]

 Intouchables.jpeg昨年フランスで公開され、歴代興収記録第3位という大ヒット。ヨーロッパ各国でも人気を博し、ハリウッドがリメイク権も獲得したという話題作が公開された。

 首から下が全て麻痺の障害を持つ富豪フィリップに、身の回りの世話係として雇われた下層階級出身の元犯罪者ドリス。全く違う境遇の二人が、労使の関係を超えた友情で結ばれていく過程を、上質のユーモアセンスで魅せる、爽やかで気持ちのいい作品だった。驚くことに、実話ベースだとのことだ。

 そして、この作品自体の成り立ち。客を呼べるビッグネームのスターをキャストに連ね、天文学的資金と、最新のデジタル技術を投入し、更には大々的なプロモーションによって収益の最大化を目指すエンタメビジネスのモデルに沿った手法とは全くの対局をなすような作品が、静かな支持を広げ、日本国内でもすこぶる好評という話を聞くと、映画ファンの端くれとして、とても嬉しい気持ちになる。今月初めの公開以来、全国100館未満の公開にもかかわらず、動員数は上位に名を連ねているというから、その人気ぶりは大したものだと思うが、映画作品のまとまりとしては、いささか首を傾げたくなる部分も結構多い。

  たとえば、冒頭のカーチェイス。掴みとしては面白いし、二人の息がぴったり合ったことを表すエピソードではあるが、そこから時間軸を遡った構成にする必然性がイマイチぴんと来ない。二人にとって大切なエポックなのか?何かのターニングポイントなのか?そうでないとすれば、映画作りの常道とはややずれていると思われても仕方ないだろう。また、フィリップとドリスを中心に繰り広げられる、言わばドタバタ調の濃密なドラマに比べ、社会の底辺に生きる人種であるドリスの家族の境遇についての描かれ方はまるで無言劇。彼自身が語る身の上以外は、観客の想像力にゆだねられているようだ。物語の後半に、ドリスに救いを求めてくる弟と、深夜まで働く母親の姿を絡めたシークエンスはその顕著な部分だが、二人の境遇の差異がストーリーの大切なベースであるなら、やや希薄すぎてバランスを欠いていると思えてしまうがいかがだろうか?

  しかし、これらの弱点に見える部分を差し引いても、とても気持ちのいい後味が残るのは何故か? 言うまでもなく、絶対接点のないはずの「最強のふたり」が、偶然の出会いを経て、立場や境遇を超え次第に魂を共鳴させ、本物の友情を熟成していく奇跡のような過程を目の当たりにするからだ。原題「Intouchables」は、社会的な被差別階層の意味と、中産階級から見れば雲の上にいるような、元貴族の富豪への近寄りがたさ、ふたつの意味を含んでいるのだろう。そして、その概念そのものが、ひとりの人間同士の関わりにおいては、いかにくだらないことであるのか、この二人が体現してくれるのを見ることも、心の深いところからわき起こる感動の源泉に違いない。

  実話ベースの作品は、ドキュメンタリータッチでは無いとはいえ、当人達が存命の場合は、事実を大きく逸脱するような過剰な演出をすることははばかられるだろうし、フィクションを絡めることは勿論タブーだ。(しかし、一万ユーロの絵画のエピソードはホントかな?) ある程度の制約がある中で、これだけ心に響く作品を撮った作り手には大拍手を送りたいと思う。そして主役二人の演技はとても好感度高く素晴らしい。特に顔の表情以外は全く許されない役柄を見事にこなしたベテラン俳優フランソワ・クリュゼ。映画史上に残るであろう余韻を醸す、終盤レストランの窓越しに見せる笑顔の演技で、私達を完全にノックアウトしてくれる。

 20世紀後半には我が世の春を謳歌した、G7とかG8などとくくられる経済先進国も、数年前の金融ショックから続く低迷から、すっかり閉塞感に苛まれ、出口の見えないトンネルから抜け出せないままだ。そして我が国に於いては、昨年の大震災を経て、経済的繁栄の追求イコール幸福という価値観は、もはや何の意味もないことを私たちは知ってしまった。そんな今だからこそ、本物の「絆」の美しさに打たれるのは必然なのだ。

  後日談として紹介されるモデルになった並んで写る二人の写真と、身体的ハンデと社会的ハンデをそれぞれ克服して幸せに暮らし、今なお変わらぬ友情を保っているというテロップは、作者からの力強いメッセージとして伝わってくる。 そして更には、現在ロンドンパラリンピックで、ライバルとの戦いと、自らの限界とに挑戦する、障害を持ったアスリートの奮闘にも思いが重なってくるではないか。

2012/09/06 TOHOシネマズ海老名にて


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トータル・リコール ◆ Total Recall [いんぷれっしょん]

トータルリコール.jpg 20数年ぶりに同窓会開催の知らせを受け取ったとしよう。かつて憧れたクラス一の美人にまた会えるチャンスだ。記憶に残るその娘はミステリアスで清楚、想像しただけでときめくココロは抑えられない。そして待ちに待った当日、期待に胸躍らせながら再会した目当てのその娘は、長い時を経て全く違う女性に変わっていた。その美貌には磨きがかかり洗練され、まばゆいばかりに輝いているのだが、かつてほのかに思いを寄せた純真なイメージとはかけ離れていた。さあ、その事実をどう受け止めるか? 胸に仕舞ってあった美しい記憶を踏みにじられたと嘆くか?あるいは、時流に乗り美魔女化した元同級生を肯定し、新たなドキドキワールドへ突入するのか?

 1990年シュワちゃん主演で作られたSF大作が、現代風に生まれ変わって再び作られた。リメイク作品を目にする毎に複雑な思いに駆られるのだが、本作は前述比喩のごとく、同じ原作を下敷きにしているとは思えないくらい全くの別作品に仕上がっている。新たな作り手のセンスを肯定するか、拒否するか・・・。

 新作では、大前提となる舞台が全く違っている。地球と火星だったものが、富裕層の生活圏イギリス周辺地域ブリテン連邦と、労働者階級が暮らすオーストラリア大陸コロニーに。この遠く隔てられた2カ所を行き来するのが、地球の中心部を貫いて作られた巨大エレベーターのような乗り物というからスケールがでかい。地球の裏側に位置して、かつての宗主国と植民地だった場所を舞台に、二極化を強調するあたりは、現代に於いて、もはや揺るぎなく固定された感のある格差の反映だろう。クエイドが、ハウザーだったころに自分で預けた札束に描かれた肖像に、意外な人物が使われているのもちょっと驚いた。

 そして、デカルトの「我思う、ゆえに我あり」に挑むかのように、主人公の存在自体が実在なのかどうかさえ怪しまれる余韻が残る前作。そんな、哲学的にも思えるアプローチとは全く違い、ど派手なアクションを中心に据えて、息をもつかせぬまま一気怒濤に見せるスタイルはあまりに潔く、ここまでやってくれるのならもう何でも許そう・・という気持ちにさえなれる。特に主人公クエイド(ハウザー)が逃げ回る、コロニーの巷のデザインはかなり凄く、あの、「ブレードランナー」にも重なる無国籍で退廃的なイメージは、見応え十分だ。

  人格形成の重要なファクターが、遺伝的要素と後天的な経験の積み重ねだというのは否定できないだろう。だとすると、この物語の大前提になっている人の記憶の書き換えというリコール社が提供する架空の技術は、捕えようによってはとても重い。映画の中では、まるでジャンキーのような労働者達の、一時的現実逃避ツールとして扱われているが、この技術を有効に運用するなら、軍事的な侵攻など不要、支配者層にとっては都合の良い従順な人間ばかりのコミュニティーを作ることも可能になるのではと考えてしまう。

 まあ、本作ではその辺の深読みじみたことはほとんどすっ飛ばしているので、娯楽性の高いイメージの中で、社会派的部分を隠し味として楽しみながら、純粋なエンタメとして受け入れるのが良いと思えるのは前述の通りだ。あの「二週間」オバサンや、おっぱい三個のお姉さんの登場にはにやりとさせられるし、数段パワーアップした、クエイドのお目付役奥サマの凄さしつこさには、ひたすら脱帽するばかりだ。おぉ怖い。

 で、今回も最後に思ったのだが、もし自分にお望みの記憶がもらえるとしたら、何を希望するのだろうか? それについてはいろいろ考えたのだが、ここにはとても書けません。

2012/08/16 MOVIX橋本にて


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 新作のメガホンを取った ダイ・ハード4.0 (特別編/初回生産分限定特典ディスク付き・2枚組) [DVD] レン・ワイズマン監督作品


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遊星からの物体X ファーストコンタクト ◆ The Thing [いんぷれっしょん]

TheThing.jpg 邦題から一目瞭然、1982年ジョン・カーペンター監督作『遊星からの物体X』の前日談を描いたSFホラー。30年を経たあの名作が、どのようにアレンジされるのか非常に楽しみだった。 結論、ポジティブ評価とネガティブ評価が半々という、微妙な感想だった。

予告等で既に解っているとおり、前作の3日前の設定。南極ノルウェー基地で起きた「あれ」と人間との最初の遭遇と戦いを描いたものだ。 隊員達の衣装や基地建築物、乗り物などの装備品などすべて前作設定が忠実に再現されていて、まるでタイムトリップをしたかのような気分になる。あまり時間を経ていない少し前の歴史は、体感した記憶をリアルに掘り起こしてくれるので、共感を呼ぶには抜群だ。 日本の昭和ブームも、この辺の心理を突いているのかも。

 この作品最大の見所のひとつ、外宇宙からやってきた「あれ」の造形と動きは、30年の長きにわたる映像技術進歩で飛躍的に凄くなっている。地球上のどんな生物にも似せないで作られたという超オリジナルな生き物が、更にパワーアップして襲ってくる様は、黙ってひれ伏す以外にはございません。 CGの進歩で、あらゆる映像体験が可能になったと言ってもいい昨今においても、おぞましさにおいては、まだまだ横綱級を保っていると高評価できる。中でも、前作では描ききれなかった、二人の人間がじわじわと溶け合っていくギミックはお見事だ。

そして、もう一方の見所、ついさっきまで仲間だった基地のメンバーの中で、誰が既に「あれ」に入れ替わっているのかという、お互いの疑心暗鬼を描く心理サスペンスの妙も、相変わらずだ。基地の隊員に加えて、調査のため急遽加わった外国人が混ざっている設定も、もう一枚深さが加味されている。本作主役のアメリカン人女性生物学者が発見した、簡易に人間と元人間を見分ける方法を実行するシークエンスは、安っぽいスリラーよりハラハラする。

 しかし、しかし、なのだ。これらの見所・面白さは、前作で既に見たアイデアだ。私が期待していたのは、もう少し「あれ」の正体に踏み込むストーリーとか、コンセプトを維持したままの、少し方向を変えた恐怖とか、そういったものだったのだ。 確かに、終盤近く宇宙船内での攻防などは、そのあたりを臭わせるものではあったけれど、いささか期待外れの感は否めない。それは過度な期待なんだろうか?

予想と少し違うエンディングと思っていたら、エンドロールに絡めたエピローグで、きちんと前作への橋渡しがされるという、オールドファン納得のオマケが付いているところには、作り手の配慮がはっきり現れている。だとしたら、既に前作の恐怖や驚きを知っている者として感じた物足りなさ感は、そんなに的外れではないと思うのだがいかがだろうか? 

2012/08/09 TOHOシネマズららぽーと横浜にて


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 ややB級の香りも味わい。  オリジナルのメガホンを取ったジョン・カーペンター監督作品。


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別離 ◆ Nader and Simin, A Separation = جدایی نادر از سیمین‎ [いんぷれっしょん]

別離.jpeg 「縮図」というよく使われる言葉がある。 『現実の様相を、規模を小さくして端的に表したもの。「社会の―」』。昨年のアカデミー外国語作品賞を受賞したこの作品は、日本人の私達が普段身近に接することのない異国、異文化、異宗教の地、イランの中流家庭で起きた事件をテーマに、現代イラン独特の背景と、他国でも起こりうる普遍の問題を重ね合わせ、見知らぬ国の、正に縮図を見せてくれる。

 物語には二組の夫婦が登場する。主役で、冒頭から登場するナデルとシミンは、離婚調停中の夫婦。それぞれの主張は相容れず、別居を選択することになる。認知症老人の存在とその介護を担ってきた妻の不在。 それを埋めるためメイドとしてやってくる女性ラジエーと、後にかかわってくる夫。 この二組の交わりを縦糸にして、やがて起きる事件と、ミステリアスな背景を横糸に据え、ゆっくりと少しずつ人間模様を紡ぎ出すように進む物語はとても濃厚で、見応え十分だ

  ラジエーがナデルの家にメイドとしてやって来て間もなく起きる出来事で、彼女の深い信仰心を見る。厳格に分けられた男女の関係。夫以外の男には触れることさえ許されないイスラムの教えが、事件の下敷きになることを、異国の私達も強く刷り込まれる。とても上手い掴みだ。そして次に起きる事件で物語は大きく動く。ラジエーが、メイドとしての勤めを放棄し、老人を縛って外出、更には家の金にも手を付けたとして激高するナデル。そのまま追い出されたラジエーは、翌日になって、身ごもっていた子を流産してしまう。

  ここで登場するラジエーの夫ホッジャ。元々短気な上に、長く失業しているフラストレーションも手伝って、流産の原因を作ったのがナデルだと決めつけ、胎児の殺人者として告発してしまう。 一方、ナデルは、ラジエーに対して、父親への虐待を理由に逆告発をし、二組夫婦の争いは出口が見えない泥仕合の様相になってくる。ラジエーは何故流産したのか?その原因は本当にナデルの所行のせいなのか? また、事の発端、誠実そうなラジエーが、認知症の老人を縛り付けて放置した理由は?これら解きの要素を含みながら、四者の心模様を巧みに描く素晴らしい脚本とリアリティ溢れる演出に、ぐいぐい引きこまれる。

  この物語に登場する人物達には、はっきりした悪意の者は一人もいない。しかしながら、争いが生まれてしまうのは何故か?自分の信ずる価値観の中で、最も大切にすべきものを守ろうと懸命になることで陥りがちな近視眼。気づかないうちに他者とすれ違い、更には亀裂を生み出してしまう。それが、人間としての性であるなら、私達の身の回りにいつ起きても不思議ではない。だからこそ、私達がこの人々の悩みや痛みに共感し、争いの行方に目を離せなくなるのは必然であるのだ。

 登場人物の大人達は、皆終始曇った表情をしている。僅かに笑顔を見せてくれるのは、二組夫婦の娘達だけだ。屈託無くうち解け、じゃれ合う姿には一瞬癒さ れる。しかし、そんなピュアな態度とは裏腹に、大人達の争う姿には心を痛めている。特にナデル・シミン夫婦の年頃の娘テルメーが、親の鎹(かすがい)にな ろうと心を砕い ている姿には打たれる。掛け違えてしまったボタンを、時間を遡り直すことは誰にも出来ない。だから再び両親がやり直すきっかけに、自分がなれればという健 気さはどうだ。主人公夫婦は、娘の願いを受け入れることが出来るのか?大人の諍いの結末は・・・。

  自分自身の心に誠実であることと、守るべきと考える価値に対して真摯であること、似ているようでありながら、両立するには難しいテーマ。それが出来ている人は幸福だ。主人公達の姿から、そんなことを教えられる作品でもある。そして、長く生きるほど色々なモノや事柄を纏い、何処かで無理を抱えて 生きなくてはならないのが大人なのはよく解っていても、この作品のエンドシークエンスで立ちすくむ、ローティーンの娘テルメーの姿に、ドライな目で向き合えるような、ひからびた心になることだけは願い下げたいとも思うのだ。

オマケ : この映画で取り上げられている数々のテーマは、現代イランの現状を知ってから再び向き合うことで、寄り深く理解出来ます。その道しるべが公式サイトにあるので、未見の方は本編をご覧になるより先にご一読をお勧めします。映画『別離』を理解するためのワンポイント 

 

2012/5/3 シネマジャック&ベティ
2012/7/19 川崎市アートシアターアルテリオ映像館


彼女が消えた浜辺 [DVD] 同じ監督と、ほぼ同じ役者達が出演しているという作品


私も未見なので是非一度見てみたいと思います。


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崖っぷちの男 ◆ Man on a Ledge [いんぷれっしょん]

崖っぷちの男.jpg このポスターを見ただけで、高所が苦手な方々はお尻がむず痒くなるかもしれない。主人公のニック・キャシディー(サム・ワーシントン)が、ニューヨークのど真ん中、高層ホテルの窓の外に立って、飛び降り自殺志願の男を演じているシーンなのだ。「なぜここに・・?」その謎解きが、物語のキモなのだが、ここに立つまでの経緯は上映が始まってすぐに解る。

 ニックは収監されていた元警官で、それはどうやら誰かに陥れられたらしい。機を見て脱走した彼は、最後の手段として自らの死により、その無実を世の中に訴える手に出たのでは・・と思わせて、実は別の深い作戦を練っていたのだった・・。さあ、一歩も動くことさえ出来ない状況でどうする、どうする?

 映画のおもしろさは、何たってストーリーの出来次第だよ!とおっしゃる方にはオススメ作品なのだが、感想文書きには、とても扱いにくい作品だ。 というのは、物語の最初に大きな謎が投げかけられ、話の進行に沿う小さなサプライズの積み重ねにより、謎が解き明かされることで、どんどん面白みが増してくるという、非常によく練られた脚本は、この場面がこういう具合に面白かったとか、あっちの意外性が楽しかったとかいう感想を書いてしまうと、楽しみのエッセンスを先にバラしてしまうようなもの。それではこれからご覧になる方にはあまりにも酷。いくらネタバレありと断っていたとて、私の良心が許しません。だから、今回はこれにてオシマイ・・・では、身も蓋も無く書き始めた意味も無いから、もう少し続くのだ。

 見所は随所にある。ニックが呼びつけた、エリザベス・バンクス演ずるニューヨーク市警の女性交渉人マーサー。少し前交渉に失敗したことでマスコミに叩かれ、有名になっている彼女を選んだ理由。脱走したニックがたどり着くある場所と、彼の緻密な計画をサポートし、実行する別働隊である意外なパートナー。MIシリーズのようでありながら、ややゆるいアクション。そして、最後に明らかになるニックを陥れた人物たち。そして何と言っても危機一髪、崖っぷちからの鮮やかな逆転劇等々、ワクワクしながら最後まで楽しめ、何の疑問も持たずに劇場を後に出来る、アメリカ産エンタメの王道作品であるのは断言しよう。(別に私がしなくてもいいのだが)

ここしばらく続いているアメリカ映画の潮流から漏れず、この作品もファミリーの絆というテーマが根底にある。 また、窮地の主人公を図らずも最後に助けることになる、怒り狂う無名の人物の登場などは、アメリカ社会の「今」を写しているとも受け止められ、裏表どこから見てもU.S.Aなのだ。 後日談として語られる酒場シーンでは爽快感を更に深め、さすがスカッと爽やかコーラの母国と妙な納得までもらえるから、二度オイシイとも付け加えよう。

 大作「アバター」「タイタンの戦い」で一躍大スターの座に上った、サム・ワーシントン。過去の作品も含め、好感度高い風貌に加え、所謂ナイスガイな雰囲気を持つ役柄が似合う俳優だ。 また、長編初監督というデンマークの  アスガー・レス監督、良い脚本の助けもあるだろうが、これだけ質の高い作品を見せられると、次回作も楽しみになる。ついでに触れると、弟役のジェイミー・ベルは、ほんの少し前に見た「ジェーン:エア」で、とても堅い男の役を演じていたので、ギャップが凄かった(笑)

なお、原題 「Man on a Ledge」は、男が立つのは崖っぷちではなく、切り立った峰・・の意。崖っぷちだと追い詰められたイメージだから、若干ニュアンスは違うんじゃないかな~?

2012/07/12 MOVIX橋本にて


サム・ワーシントン主演作といえばこれ

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ルルドの泉で ◆ Lourdes [いんぷれっしょん]

ルルドの泉で.jpgルルドとは、フランスとスペインの国境ピレネー山脈のふもとの小さな町。キリスト教における聖地である。 ここに湧く泉の水によって起きると言われる奇跡の治癒を求め、世界中から集まる人々。その中のひとり、四肢麻痺の主人公クリスティーヌに起こった出来事、その周囲の人々の人間模様を描いたとても興味深い作品だった。

作品背景はキリスト教の信仰にあるのだが、教義や、価値観とはほとんど関係なく見られる。過去に、宗教的背景を持つであろうと思われる作品に出会ったとき、世界中で最大数を誇る信者や、文化圏に生きる人々には共通の認識、その根源にある最大公約数的ともいえる価値基準を知らないことで、本質が理解できないという経験はよくあった。当然本作を見る前にも、そんな懸念は持っていたのだが、幸いにもそれは杞憂だった。そして、そのことが作品の本質に繋がっていることを、後で気づくことになる。

宗教的聖地、巡礼地というと何とはなしに質素で素朴、神秘性に満ちたイメージを勝手に持っていたのだが、随所に描かれる「ルルド」は、さながら神秘の聖地に各種の設備を備えた大宗教複合施設という趣で、雰囲気こそ厳かなものがあるが、私達日本人が我が島国の仏教施設からイメージするそれとは全く違っている。 施設滞在中のスケジュールはパターン化されていて、祈り、沐浴、説教、そして参加者同士に交流会や、記念のイベントなどが組み合わされた、聖地巡礼パッケージツアーという感じで、システマチックにこなされていく行事には、ややもするとドライな印象さえ受ける。世界各地から、沢山のツアーを組んでここに訪れる人々には、様々なタイプが混ざっている。観光を主目的とする者、医学的な治癒が難しい病や障害を抱え、願わくば自らに奇跡が起きるよう願う者、そのような滞在者へのボランティアをすることで、信仰を深めようとする者。ツアーのグループには多様な人々が組み合わさって、一時のコミュニティーを形作っている訳だ。

一連の行事はつつがなくこなされ、参加者達は共通の体験や、何日かの生活を共にすることで生まれる連帯感を共有しながら、ツアー日程も終盤にさしかかった頃、主人公の身に劇的な治癒が起きる。身を起こすことさえ困難な障害が消え、自ら立ち上がり、身の回りのこともこなせるようになる。「奇跡」が起きたのか?にわかにざわめく周囲。あまり信心深そうには見えなく、且つ地味な主人公が一躍時の人となり、羨望と興味の視線に晒されることになる。同時に、ほころびを見せる連帯感。なぜ自分が?という疑問を持ちながらも、喜びを隠そうとしないクリスティーヌを周囲は祝福するが、その裏には押し隠した嫉妬や疑惑といった、およそ敬虔とは相容れない感情が交ざっているのだ。

そして、この奇跡を巡る物語は、クリスティーヌが恋心を寄せたマルタ騎士団の男性との幸せなダンスの最中、突然体調の異変を感じるところで唐突に終わる。彼女に起こったのは本当の奇跡だったのか?所謂「プラセボ効果」の類だったのか?ここでも再び周囲がざわめき、疑惑や安堵感など複雑に入り交じった感情が漂う。何も明確な答えを提示されないまま突き放された私たちは、思いを巡らせざるを得ない。自分自身が、ここに立ち会った一員だったらどのような感情を抱くのだろうか? クリスティーヌに起きた治癒を共に喜び、心からの祝福を送ることが出来るか?そこに神の意志と力は及んでいるのか?つまり、この宗教をモチーフにした象徴的な出来事に出会うことで、私達が、自身の「こころ」に対峙することを求めるという作者の意図がここにきて明らかになるのだ。

そして、それを裏付けるような作画、感情表現を抑えた演出、主人公以外のキャストを敢えて均等に扱っているとも見えるカット割り等々、時に冷徹さも感じさせる手法は、人物への感情移入を拒否して、第三者的な目線を要求し、作品に没入し楽しむことさえ許さなかった。初めて出会ったジェシカ・ハウスナー監督、師匠ハネケ同様とても意地の悪い試練を与えてくれたものだ。

2012/06/07 川崎市アートセンター アルテリオ映像館にて


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素敵な劇場その5 [愛の劇場]

アルテリオ.jpgシネコンが隆盛を極める昨今、所謂「客を呼べる」作品を観るにことかかない状況には、それなりのありがたみを感じます。しかし、こと米国と少しの韓国作品、それ以外の国々の作品の興業となると、およそお寒い状況なのは映画ファンならよくご承知のとおり。首都圏をはじめとする大都会にお住まいの方々はともかく、少し郊外や、地方在住者には、単館系マイナー作品を見るのは至難の業です。そこで一年半くらい前から足繁く通うようになったのがここです。川崎市が運営する劇場「川崎市アートシアター、アルテリオ映像館」。上映作品に、所謂ハリウッドの大作は皆無で、ほぼその他の国の小作品を中心にセレクト。テーマもエンタメものより、ヒューマンドラマや社会派などが多く、とても気に入っています。メンズデー千円の割引きもあり、一日二本鑑賞と言うことも少なくありません。
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